精密プレス

板ばね・ばね接点のプレス加工

板ばねクリップ、アース用フィンガー、電池接点、ばね接点を、ステンレスや銅合金の条材からプレス加工します。線径0.2〜2.0 mmのコイルばね・ねじりばねも同じ工場で作るため、対になる部品をまとめて試作・検査・納品できます。1,000個からお受けします。

プレス・成形したばね鋼部品

加工能力

形状板ばねクリップ、アース用フィンガー、電池接点、止めクリップ
材質SUS304、銅合金
公差±0.02 mm
組み合わせるばね線径0.2–2.0 mm、月産200万個以上
最小ロット1,000個

荷重不足・へたりをどう防ぐか

ばね接点は形だけでなく、使用たわみでの荷重で仕様を決めます。図面とあわせて、目標荷重、たわみ量、繰り返し回数をお知らせください。量産前にサンプルの荷重をプッシュプルゲージで確認します。

「へたり」は、押された接点の高さが元に戻らなくなる現象です。曲げ応力が材料の弾性限界を超えると起こります。CAD上は問題がなくても、最初の組立でへたり、その後ずっと接触荷重が足りない、ということがあります。

接触荷重の概算方法

幅b、板厚t、自由長Lの真っすぐな片持ちばねなら、はり理論で概算できます。たわみδでの荷重は F = E·b·t³·δ / (4·L³)、根元の最大曲げ応力は σ = 3·E·t·δ / (2·L²) です(Eは縦弾性係数)。

ここから2つのことがわかります。荷重は板厚の3乗に比例するので、板厚のわずかな差で荷重は大きく変わります。応力はたわみに比例し、長さの2乗に反比例するので、へたり対策で最も手軽なのはばね部を長くすることです。成形形状、ディンプル、予荷重がある場合は計算だけでは足りないため、サンプルで荷重を確認します。

板ばね・接点の設計の目安

  • 最大応力は、選んだ質別の弾性限界に対して余裕をもたせてください。公表されている耐力を十分に下回るのが目安です
  • スペースが許す限り自由長を長くとり、根元は鋭角ではなくR形状にしてください
  • ばね用質別の材料は、割れを防ぐため圧延方向と直交する向きに曲げてください
  • 荷重公差は現実的な値に。プレス接点では約±10〜20%が一般的で、それより厳しい場合は調整工程が必要です
  • 組立時や落下時に使用たわみ以上に押し込まれるおそれがあれば、ストッパーを設けてください
  • 接点部にディンプルを成形して接触面積を安定させ、その部位のめっきを指示してください

板ばね・接点の材質

定性的な比較です。質別は、荷重とへたりの要求から決めます。
材質強度導電率備考
SUS304(ばね用質別)高い低いアース用フィンガー、止めクリップ。量産実績あり
SUS301 ばね用ステンレスより高い低い高応力のクリップ。ご要望に応じてお見積り
C7701 洋白良好低い耐食性が必要な接点。量産実績あり
C5191 りん青銅良好中程度電池接点、信号接点。ご要望に応じてお見積り

電池接点はコイルばねとセットで確認

電池接点は、プレスの接点板やクリップと、円すい形・円筒形のコイルばねを組み合わせるのが一般的です。プレスとばねを同じ工場で作るため、両方をまとめて試作し、セットの状態で高さと荷重を確認できます。手配先が1社で済むのも利点です。

筐体やPCB用のアース用フィンガーは、ステンレスか洋白が一般的で、接点部にめっきを施すこともあります。めっきは認定済みの協力会社で行うため、膜厚とあわせて図面にご指示ください。

寸法と荷重の検査

寸法は、初品を画像測定機で、各ロットをAQL抜取検査で測定し、重要部位は自動外観検査(AOI)で確認します。使用高さでの荷重はプッシュプルゲージで測定します。繰り返し試験が必要な場合は、案件ごとに条件を取り決めます。

プレスクリップの寸法測定に使用する画像測定機

図面に記載いただきたい項目

  • 材質、質別、板厚(ばね部品は材質と同じくらい質別が重要です)
  • 自由高さと使用高さ、使用高さでの必要荷重とその公差
  • 組立時や誤使用時に起こりうる最大たわみ
  • 接点部のめっきと膜厚
  • バリ方向と、PCB・電池・ケーブルに触れる縁
  • 必要な挿抜回数または圧縮回数(ある場合)
  • 年間数量と、対になるコイルばねとの同梱出荷の有無

よくある質問

板ばね・ばね接点の見積りに必要な情報は?

材質と板厚を記載した図面、使用たわみとその時の目標荷重、めっき、年間数量です。

接触荷重はどう確認しますか?

使用高さでプッシュプルゲージにより測定します。量産前のサンプルと量産ロットの両方で確認します。

接点と組み合わせるコイルばねも一緒に頼めますか?

はい。線径0.2〜2.0 mmのばねを同じ工場で製作しているので、両方の部品をまとめて出荷できます。

組立後に板ばねの荷重が下がるのはなぜですか?

多くは、弾性限界を超えてたわみ、へたりが生じたためです。ばね部を長くする、たわみを小さくする、強い質別に変える、のいずれかで通常は解決します。

板ばねは何個から注文できますか?

1,000個からです。サンプルの費用と納期は案件ごとにお見積りで確認します。

図面をお送りください。1 営業日以内にお見積りします。

年間数量と、図面でいちばん厳しい公差を添えてください。金型費と単価を一度でご案内できます。